投稿する先のない落書き
🕑 Added 2023-07-22 17:50:32 +0000 UTC
ブルーアーカイブのルミ会長を眺めていたら書きたくなったのですが、公開する場所が思いつかない内容なのでこちらに投稿します。
完全にネタです。
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いらっしゃい、先生。玄武商会へようこそ。今日は何か用事かな?
……え、前に先生が来てくれたときに振る舞った「佛跳牆」について知りたい?
美味しかったけど、中身が全然わからなかった?
なるほど、ぱっと見だと、何が何だかわからないからね。
いいよ、ちょっと時間かかるけど説明するね。
佛跳牆、私たちは「フォーティャオチァン」って呼んでるけど、「ファッチューチョン」の呼び方の方が有名だったりするみたいだね。
簡単に言っちゃえば「色んな食材を10時間くらい蒸したスープ」……なんだけど、取り扱ってるお店は少ないかな。
もとは福建省の料理で、最初は鶏肉、アヒル肉、豚肉、卵や豚足……いろんなごちそうの食材を、紹興酒で煮込んだものだったみたい。
おもてなしのとき、佛跳牆の後に出した全家福に近いかも。
それが改良されて、海産物メインのスープに変わっていったんだ。
料理も、常に新しく変化していく……良いことだよね。
材料については、これといった決まりはないし、かなり自由かな。
美味しさを求める食材もあれば、漢方薬みたいに飲んだ人の体調を整えるための食材もあるし……最終的に良い料理になれば成功だね。終わり良ければすべて良しってことで。
よく使われる食材だと、フカヒレ、干しアワビ、干しナマコ、干し貝柱、魚の浮袋、金華ハム、朝鮮人参、クコの実、干しエビ、干しシイタケなんかだね。
それで、どうして出してるお店が少ないかなんだけど……調理の工程をみれば分かると思うよ。
・5日前
まず、先生を招待して佛跳牆を出す……ってなったら、その一週間くらい前から下ごしらえが始まるよ。
干した海鮮は完全に水分が抜かれている状態でガッチガチに固くなってるから、これを戻すところから。
まずフカヒレ、干しアワビ、干しナマコを水に漬けておく。このとき、綺麗に洗っておくのも忘れないでね。
時間をかけて、ゆっくり戻していくよ。
・4日前
少し水を吸って重くなるけど、まだまだ固い。ここでそれぞれ、1時間くらい煮るよ。
フカヒレはネギの青い部分やショウガを一緒に煮込んで、余計な臭みを抜いていくんだ。
煮込み終わったら、また次の日まで水に漬ける。
最初のうちは待つ時間が多いんだよね。お腹すいてない? 余った時間で、何か作ろっか?
・3日前
干しアワビが柔らかくなってくるから、ここで内臓を取り出して綺麗にしておく。
それから、乾物の中でも戻しやすいもの……魚の浮袋みたいなのを戻していくよ。
ゼラチン質で口に入れたときの食感が独特なんだけど、最近はなかなか手に入りにくいかな。
臭みを取るにはショウガとネギ、紹興酒を入れて煮ておくといいよ。
さて、今日も時間が余りそうだけど……レイジョ、カンフーはやらないからね。
・2日前~前日
残った食材、干し貝柱や干しシイタケを戻すのがこのタイミングかな。
ずっと漬けておいた食材たちも管理しつつ、だんだん材料が増えていくから作業を忘れないようにね。
肉を使う場合は、あらかじめ下ゆでしておくことをおすすめするよ。できれば脂身の少ない方がいいかな。
・調理
全部の下ごしらえが終わったら、大きな壺を用意して、その中に食材を敷き詰めていくよ。
入れおわったら、食材がしっかり浸るように水を入れていく。
このときに年代物の紹興酒やオイスターソース、鳥ガラのスープを入れることもあるみたい。ここもお好みでいいんじゃないかな。
蓮の葉や紙で、蒸気が逃げないようにして、さらに蓋をして蒸し器の中へ。
あらかじめ、容器が入るかどうか確認しておく必要があるね。家で作ろうとする人はそうそういないだろうけど。
ここから蒸し器に水を入れて火にかけて、10時間くらい蒸せばオーケー。
今回は餃子みたいに、こまめに様子を見る必要はないから安心していいよ。
……それとも、ちょっと期待してた?
・当日
あとは食べる時間との逆算になるんだけど、蒸しあがったら完成!
蓋を開けたときの香りがね、すっごく良いんだよ。
この匂いを嗅いだら、あまりの香りにお坊さんでもお寺の壁を飛び越えてくる……「佛跳牆」って名前がつけられたくらいだからね。
ほら、色んな食材の出汁が出て、スープが琥珀色になってるでしょ?
スープだけでも美味しいけど、中身の食材も一緒に出すのが普通かな。
フカヒレや魚の浮袋って、それ自体はほとんど味がしないんだ。
でも他にない独特の食感があるから好まれてるし、よく汁を吸って味がなじむから、美味しいスープ料理とはとても相性がいいんだよ。
そういう意味だと、キヌガサタケなんかも良さそうだね。
あとは盛りつけて、先生が食べてた佛跳牆の出来上がりってわけ。
宴席のメイン、頭菜を張れるだけの料理……っていうのも分かってもらえたかな。
味は、言葉では表現するのが難しいかな。
色んな食材の味が混ざりあって、あの複雑な味わいになってるわけ。
脂もほとんど使ってないから、胃にもやさしいし。医食同源の言葉通り、薬効のある食材も入れられるしね。
先生の場合は……滋養強壮とか疲労回復の効果のあるものを入れた方が良さそうだね。
佛跳牆が他のお店にない理由?
ただ蒸しているだけなら、まだ作るお店も多いんだろうけど……とにかく時間がかかるんだよね。中華料理は下ごしらえが9割、なんて言われたりするけど、本当にそんな感じかな。
調理の仕上げ1割が10時間の蒸し……って考えると、すごい手間がかかる料理だよね。
元の食材も高級なものや、仕入れルートを持ってないと手に入らないものが多いし。
……え、どうしてそんな大変な料理を選んだのかって?
ウチの店では看板メニューにしてた、っていうのももちろんあるんだけど……
これからお世話になる先生に、このぐらい「おもてなし」したかったから。
それが伝わってくれたら嬉しいな。
また食べたくなったら、喜んで作るけど……今度は予約、お願いね。
とびっきりの食材を用意して待ってるからさ♪