ドーピング
🕑 Added 2023-08-23 11:55:46 +0000 UTC
新しいコーチが来るという噂は、またたくまに学生寮に広まった。
ここはA大学アメフト部の学生寮。歴史だけはある私立大学であるがゆえに、おんぼろではあるがそこそこ立派な建物だ。
うちの部は弱い。地区予選一回戦で敗退したこともある。だからもう雰囲気も全然キリキリなんかしていなくて、ゆるい感じでみんなポテチとか食いながら夜の自由時間は過ごしたりしてる。そんな油っぽいだけのもの、本来ならスポーツマンの大敵であるはずなのに。
「でもさあ、なんでこんな弱小大学の部活にコーチに来てくれるんだろうな?」
身長180センチ、体重80キロと体だけはそこそこ整っているのに、気弱さゆえかタックルもまともにできない慶一郎のその問いに答えられるものはいなかった。
「なんか、無報酬で引き受けてくれたらしいぞ」
身長165と小さめだが、筋肉ダルマみたいな体をした3年の黒山さんが言う。
「OBとかでもないらしい」
部長がそれに補足する。部長は身長190近い。大男だ。でも体重は70キロもなくて、ひょろひょろしている。どうしてアメフト部なんかに入ったのか謎だなと俺はいつもこの人を見るたびに密かに思っている。
「まあ、明日になればどんな人かわかりますよ」
泰輝がそう言って、その話はそこで流れた。そのあとみんなでバケツサイズのアイスクリームを食べた。スプーンをそれぞれ手に持って、争うように俺たちはアイスクリームを食べて談笑しているあいだに、夜は更けていった。
「新コーチの高倉です」
坊主頭で、いかにもアメフトやってました!って感じの体躯をしたその男は爽やかそうな笑顔で挨拶した。
「今日からA大のアメフト部寮に泊まり込みでコーチをします。よろしく!」
たしかに爽やかそうではあるのだが、なんだかその目つきの異様なぎらつきに俺は妙なものを感じて、異常な熱血漢か、大学生運動部の男に興奮するタイプの人なのかな?なんて思って、俺はこれから寮の平穏な生活がかき乱されるんじゃないかと気が気じゃなかった。
似たようなことを慶一郎も思ったらしく、
「なんか寮の雰囲気とか変わったら嫌だな」
と、新コーチ高倉の挨拶が終わった後に、俺にそっと耳打ちしてきた。
それでも最初は、特に目に見えた変化はなかったように思う。
ただ新コーチが来てから2週間ほど経ったころ、泰輝をはじめとする数人の一年生たちが、夕食後の俺たちの貴重なダベリおやつタイムに参加してこなくなった。
寝るころになって、俺は廊下で泰輝とすれ違った。
「おまえ、今日はおやつ食わなかったのな」
「うっす」
泰輝はそれだけ言ってすれ違って行こうとした。
その無愛想さに、それまでの泰輝とは別人になったような薄気味悪さを俺は感じた。
「なんで来なかったんだよ?」
その薄気味悪さをかきけすように尋ねると、
「ロードトレーニングしてました」
と答えが返ってきた。
「ロードトレーニング?」
「うっす。高倉コーチが考えてくれたメニューで、俺ら一年が何人か参加してるんです」
ここは一応アメフト部なわけだし、おやつを食べる部活ではないのでその活動は極めてまっとうなものに思われたから、おれも「そっか。がんばれよ」としか言えなかった。
泰輝はニヤリと笑って、
「牧島先輩ももうすぐ仲間になるっすよ」と言った。
俺にはその意味がそのときはよくわからなかった。
それからさらに数週間が過ぎた。
夕食後の自由時間に自由に過ごすやつの数は明らかに減ってきていて、いまでは一年生は全員、二年生も半数が高倉コーチ考案のトレーニングとやらに参加していた。
今日は慶一郎がいなかった。昨日までいたのに。おれはなんだか奇妙な気分になって、慶一郎と相部屋の寝室で奴の帰りを待った。
腰にバスタオルを巻いただけの姿で慶一郎は部屋に入ってきた。
「おかえり」
「起きてたのか」
「慶一郎もコーチのトレーニングに行くことにしたの?」
「ああ。今日の昼に、他のやつに誘われて」
「そっか」
俺はそこまで話してから、慶一郎の体がなんだかこの前見たときより異様に筋肉質になっているのに気づいた。
「なんか、そんな体すごかったっけ?」
「コーチの新メニューのおかげだよ」
慶一郎はタオルを外し髪を乾かしはじめた。
股間にぶら下がってるちんぽが丸出しになる。
まじまじと見たことはなかったけれど、その部分もなんだか以前よりも逞しくなっているように思われた。
金玉が肥大し、亀頭もデカくなって、ちんぽ自体も巨大化している。
おれが思わずじっと見つめていると、慶一郎が笑いながら「なんだ?興味あるのか?」と言ってきた。
いや、別に。と答えながらも、おれは目を離すことができなかった。なんか、慶一郎からいい匂いもしているような気がする。シャワーの後のにおいっていうより、なんかエロい感じの。
「おまえもいけそうだな」
慶一郎はそう言ってベッドの上にあぐらをかく俺の隣に座った。
「いけそうって?」
「こういうことだよ」
慶一郎は俺の手を握って、丸出しの慶一郎のちんぽへと導いた。俺はすぐさま手を引っ込めようとしたが、慶一郎の力が強くてびくともしなかった。
こんなに力の差なんかなかったはず――。
俺はなんだか怖くなってきた。
「すぐにおまえもよくなる」
気づけば慶一郎のちんぽは勃起していた。
凶器みたいになったそれが、俺の方に向けて発射口の狙いを定めている。
「それどういう意味」
俺の言葉は途中で遮られた。
慶一郎のちんぽから大量のブヨブヨしたゼリー状の物体が飛び出してきて口を塞いだからだ。
その物体はありえないほどの勢いで大量に噴出し、またたくまに俺の体を包み込んでしまった。
「大丈夫。怖くねえよ」
慶一郎が笑っているのがゼリーの向こうに見える。俺はパニックになりそこから抜け出ようとするが、全身にまとわりついたそれから逃れることはできなかった。
「高倉大尉の御命令で戦闘員を増やさなきゃいけねえからさ。悪く思うなよ。ま、戦闘員になったら後悔なんかしなくなるんだけどな」
その言葉を俺は聞いていなかった。俺の服はいつしか溶けて、剥き出しになったちんぽはビンビンに勃起して、いまにも射精することしか考えられなくなっていたから。
俺が口を開けると、口内に大量のゼリーが流れ込んでくる。それらは精液の匂いがした。むせ返りそうになりながらも、なぜだか心地よくて、俺はそれを次々と飲み干してしまう。
「あっ、あっ、あっ、あっ」
いつしかゼリーはなくなり、俺の体に張り付いていた。俺はラバースーツでも着せられたみたいに首から下の皮膚を紫色に変え、いきなりバルキーマッチョになった体に戸惑いと興奮を感じていた。
「一発いっとくか?」
慶一郎の言葉に夢中で頷いた。とたんに、金玉の奥がむずむずして、射精する直前の、あのせりあがってくる感じがちんぽの根本から押し寄せてきた。
「イクッ、イクッ、イクッ、牧島拓司っ!戦闘員として覚醒し、高倉大尉に忠誠をっ!我が軍に忠誠を誓いますっっっ!!イグゥッ!!!」
俺のちんぽから、紫色に変色したザーメンが飛び出してきた。俺は快感のあまり全身を痙攣させて、失神しそうになる手前の脳みそでこれからは戦闘員としてどのような行動をするべきか考えていた。
「おめでとう。これで牧島も仲間だぜ」
慶一郎が俺の肩を組む。その肩も、もはやいままでの俺のひょろっとしたぺらい肩ではなく、筋肉質な、スポーツマンの肩に変化している。
「んひぃっ♡」
俺は喘ぎで答える。これで寮の半分が戦闘員になった。あとはどうやって仲間を増やそうか。
翌日は練習で模擬試合を行うと高倉大尉、もといコーチが宣言なさった。
俺たちは一年と二年の半分――すでに改造された者たち、と、未改造の二年生と三年生の二組に分かれて試合を行った。
結果は俺たち改造組の圧勝だった。
「すげえな。コーチの新メニューやってた奴ら、こんな強くなってたのか」
部長が負けたというのに満面の笑みで感心している。
「こんな強くなれるなら俺も早くやってみてえな」
黒山さんも負けて悔しそうだけど、羨ましそうな顔をしてこちらを見てくる。
「じゃあ、シャワー室で特訓の秘訣を教えますよ」
慶一郎の言葉に未改造の部員たちは、シャワー室で?と首を捻りながらも、その言葉に従って服を脱いでシャワー室へと入って行った。
俺たちはニヤリと笑って顔を見合わせる。
「やれ」
高倉大尉が、冷酷な指揮官の顔つきで俺たちに命令をくだす。
俺たちは裸になり、ちんぽを勃起させ、改造液をいつでも噴出できる体勢になってからシャワー室へと駆け込んで行った。
おい!なんで勃たせてるんだよ?はっ、ふざけんな!俺はホモじゃねえっ!やめろっ!おまえ、なに考えてやがる!
阿鼻叫喚が広がった。
「てめえふざけんなっ!」
黒山さんが俺に全力で突進してくる。その筋肉の塊みたいな体に俺は容赦なく改造ザーメンをかける。ぬるりとした液体にあっというまに黒山さんが包み込まれ、快感に抗えず頬を赤らめてピクピクと痙攣しながら精子を撒き散らし始める。
部内一の強者の黒山さんが一撃で撃沈したことにショックを受けたのか、抵抗する男たちの声はしだいに泣き声と化していった。
いやだ。やめてくれ。俺はそんなふうになりたくない。助けてくれぇ…。
次第にその声が弱っていく。もはや抵抗する男は一人もいなかった。
部長が立っている。ひょろりとした体で、素っ裸で、改造液に包まれて快感の喘ぎをあげ、次第に筋肉質に改造されていく男たちを見下ろしている。
「すべて改造完了いたしました」
高倉大尉が、部長のあしもとにひざまづく。
「ご苦労だったな」
部長が笑う。淫靡な笑みだ。俺たちは嬉しくなる。自身が仕える主人が笑っているから。
「弱小アメフト部なんて言われて馬鹿にされてたから、研究室で密かに人体改造薬を作ってみたけど、こんなにうまくいくとは思わなかったよ。もうこれで俺たちは無敵だな」
部長はそう言ってどこからか注射器を取り出し、自身の金玉にそれを突き刺した。
「くぁぁあああああっっっっっっ!!!」
なかの紫色の液体が部長の睾丸に注入されていく。みるみるうちに部長が筋肉質な男へと変貌していく。部長のちんぽから、精液が何十発も連射されている。
「ふうっ…」
部長が一息ついたころには、すべての男の改造が終わっていた。
「お疲れ様でした」
黒山さんが、部長のちんぽをお掃除フェラしはじめる。
部長がその頭を撫でる。
「黒山が一番好みだったから、俺の専属になるように改造しちゃったけど、これもまあ役得だよなあ」
俺たちは全裸のまま、腰の後ろで手を組んで休めの姿勢をとり、部長の指示を待っている。
「ああ、そうだお前らは…」
部長が俺たちのことを思い出したように言い出した。
「お前らは乱交しろ。改造液を交換し合うことでより肉体改造が進むからな」
ぅおおおおおっ!と、男たちの雄叫びがあがった。
密室の寮のなかで、いつ終わるともわからない雄の交尾の宴がはじまった。