【前編】憧れの先輩が受けていた羞恥の居残り稽古
🕑 Added 2025-01-18 01:00:00 +0000 UTC
ちょっと前にテレビで空手の形の大会が放映されていて、かなりいい感じの選手を見て妄想が捗ってしまったので、短めの話を書いてみました。(個人的に空手や柔道の道着の裾とか襟元から除くすね毛とか胸毛ってかなりクるものがあるんですが、皆さんはどうですか?)
体験談風に書きましたが、全くのフィクションです。
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僕には学生の頃、憧れの先輩がいました。僕より二つ年上の彼は菅沼タイチと言い、同じ空手道場に通う先輩でした。うちの道場は空手の形に特化した強豪として県内ではそれなりに有名で、大会となれば必ず同じ門下生の誰かが上位に食い込んでいました(僕自身も一番調子のよかった時には県大会で準決勝まで勝ち上がったことがあります)。菅沼先輩は門下生の中でも特に実力が秀でていて、周りからは一目置かれていました。しかし、彼がそれにおごることはなく、ただストイックに稽古に打ち込む菅沼先輩は僕たち後輩の憧れでした。
「エイッ!エイッ!ヤアッ!」
今でも鮮明に思い出せます――体を動かすたびに擦れる道着の音、裸足が床を踏みしめる振動、まだ幼さの残る気合の声。そしてもちろん……。
「もっと堂々と!腰を低く、どっしりと構えろ!お前たち、何度同じことを言わせる?!」
「「「押忍!」」」
容赦なく飛び交う師範の怒号も覚えています。僕たち年長組は誰もが本格的に空手に取り組んでおり、厳しい稽古には慣れっこでした。むしろそれが当たり前すぎて、おそらく優しく指導されたところで物足りなさしか感じなかったでしょう。
「そろそろ『披露』の時間だ!最初の三人は前に出ろ!」
「「「押忍!」」」
僕の道場では稽古の締めに三人ずつ、師範や他の門下生たちの前で練習の成果を披露することになっていました。少人数で同じ形を披露することで見られることに慣れると共に、師範が一人一人に的確な指導をするのが目的でした。
「「「よろしくお願いします!」」」
僕はこの「披露会」で菅沼先輩の形を見るのが大好きでした。先輩はさほどタッパはありませんでしたが、どっしりと重くて頑丈そうな体は大変雄々しかったです。そしてそんな逞しい肉体が無駄なく、俊敏に美しい形を披露する様に僕はいつも圧倒されました。額を伝って飛び散る汗でさえ、僕の目には輝いて見えました。その頃は確かに僕は何の他意もなく、先輩を純粋に一人の人間として尊敬していました。
自分の気持ちに違和感を覚え始めたきっかけは、道場の同期たちとの他愛のない会話でした。
「菅沼先輩、彼女できたらしいよ」
「えっ、それマジ?!」
「あぁ、他の先輩たちが噂してた。なんかメッチャ可愛い彼女らしい」
「いいなぁ、俺も彼女欲しすぎるー」
同学年の二人の会話を聞きながら、僕は内心かなり驚いていました。今思うと失礼な話ですが、菅沼先輩は色恋とは縁がないと思い込んでいたので、まさか彼が女子と付き合っているなんて夢にも思いませんでした。
「あっ、菅沼先輩!お疲れ様です!」
僕たちが帰り支度をしながら話していると、ちょうど菅沼先輩が通りかかったんです。先輩を呼び止めたのは僕ではなく、同期の一人でした。
「おぅ、お疲れ。お前らまだたむろしてたのか?」
「先輩、彼女ができたって本当ですか?!」
「え、えっ?なんだよ、いきなり……」
照れくさそうに後頭部の髪をかき上げる先輩は稽古中には見せない腑抜けた表情をしていました。その様子を見て、僕らは噂が事実だと確信しました。
「やっぱりそうなんですね!どんな子なんですか?!写真見せてくださいよ!」
「いや、付き合い始めたばっかで、写真なんてないよ……」
「えー、本当ですかー?カワイイ彼女だって聞きましたよ」
「ま、まぁ、カワイイけど……」
「うおぉ!やっぱそうなんですね!あっ、もうエッチはしたんですか?」
「お、お前なぁ……」
うちの道場は師範が厳しい反動で、門下生は年齢関係なくフランクな間柄でした。僕も普段なら調子のいい同期たちに便乗する場面でしたが、その時はそんな気分にはなれませんでした。今思うと、それは嫉妬心よるものだったと思います。僕はその時、憧れの先輩を取られたような気分になってしまったんです。
「――おいっ、菅沼!」
急に師範の声がして、僕たちは瞬時に背筋をピンと伸ばしました。
「こんなところで何をしている?お前はこれから居残り稽古だろ!」
「……あ、あのっ、師範!僕たちが先輩を呼び止めてしまったんです!申し訳ありません!」
口を挟んだ同期に師範は不服そうな表情を向け、その鬼のような鋭い視線に僕たちは凍り付きました。
「稽古が終わった者は早く帰りなさい。ここは遊び場じゃないんだぞ」
「は、はいっ!すいませんでした!」
「では先輩、また明日!」
「失礼しました!」
僕たちは早々に荷物を搔き集め、逃げるように道場を後にしました。
「菅沼先輩スゲーよなぁ……ここ最近、毎回居残りじゃん」
「師範の『特別稽古』だろ?一体なにしてンだろうな」
先輩の「特別稽古」のことは門下生の全員が知っていましたが、その内容は謎でした。とはいえ、単なる個人指導だと僕たちは認識していました。
「まぁ、俺たちには縁のない話だな。先輩は明らかにレベルが違うし」
「そうそう、先輩が全空連の指定強化選手に選ばれたって聞いたか?」
「マジで?!それって、オリンピックも夢じゃないってこと?」
「先輩なら十分あり得るよな」
「そりゃあ師範も稽古に力が入るよな。俺だったら稽古の後にまた稽古とか絶対に無理だけどな。早く帰ってようつべ見たいし」
「俺もー」
僕たちが能天気に話している間も、菅沼先輩は道場で師範の「特別稽古」で身を削っていたことでしょう。「縁がない」と思っていたその稽古にほどなくして関わることになろうとは、その時の僕たちは知る由もありませんでした。
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その日の稽古の終わり、僕たちはいつも通り整列して師範と向き合っていました。春休み前の最後の稽古ということもあり、僕たちはしばしの休息を待ちきれずにソワソワしていました。
「休み中も羽目を外さず、基礎訓練を怠るなよ!」
「「「押忍っ!」」」
「では、これにて解散!」
「「「押忍っ!ありがとうございました!」」」
緊張の糸が解けた僕たちはぞろぞろと道場を後にしましたが、その日も菅沼先輩だけはその場から動きませんでした。春休み直前でも先輩は「特別稽古」か――何気なくそんなことを思いながら同期の二人と道場の外の廊下を歩いていると、後ろから師範に呼び止められました。
「おい、そこの三人!」
その時、なぜ呼び止められたのが僕たち三人だったのか――きっと師範は誰でもよかったんだと思います。たまたまその時、一番近くにいたのが僕たちだったというだけで……。
「少しだけ残ってくれないか?菅沼の居残り稽古に参加してほしいんだが」
「え……参加、ですか?」
「あぁ、心配するな。お前たちはただ座って見ているだけでいい。そんな長くはかからん、いいだろう?」
本音では三人とも早く帰りたかったと思いますが、僕たちは師範の意に背くことなどできませんでした。僕たちは日々そういう風に指導され、しごかれていましたから。
「分かりました」
「感謝する。では、ついてこい」
見る予定だったテレビ番組が見れなさそうなのは残念でしたが、先輩の「時別稽古」を見学できることに僕は少なからずワクワクしていました。憧れの先輩が一体どんな秘密の鍛錬を日々こなしているのか、気にはなっていました。
「準備はいいか、菅沼」
「押忍っ!」
先頭の師範だけが道場に入ると先輩は普段通りに返事をしていましたが、続いて僕たち三人が入室すると先輩はあからさまに狼狽えました。
「し、師範?!彼らは……?」
「あぁ、今日はこいつらに稽古を見学してもらう。後輩たちに日ごろの成果を披露してやれ」
「で、ですが、師範……!」
「なんだ、できないのか?誰の前でも、どんな状況下でも強く美しく身をこなせてこそ一人前だ。それともなんだ、今までの稽古でお前は何も身についていないのか?」
「……っ!そんなことはありません!」
「ならできるな。お前たち三人はそこに座れ」
僕たちは張り詰めた雰囲気にドキドキしながら床に腰を下ろしました。師範も僕たちと並んでどかりと胡坐をかき、菅沼先輩をじっと見つめた。
「言わんでも分かっているだろう、いつもの格好だ」
「お、押忍っ!」
そこで先輩はいきなり道着を脱ぎ始めました。きつく結んだ帯を解き、僕の理解が追いつく間もなく先輩は上着を脱ぎ捨てて上半身を露にしていました。褐色気味の肌を晒しながら、先輩は師範に何かを訴えるような視線を送っていました。
「どうした?続けろ」
一方の師範はいつもの調子で有無を言わせない態度でした。菅沼先輩は諦めたように視線を下げ、道着のズボンの紐を解き始めました。
「――えっ?」
さすがに僕は驚きを隠せませんでした。なんと先輩は僕たちの前でズボンを下ろし、上着の上にそれを脱ぎ捨てました。道着の下には下着を履いておらず、背筋を伸ばして体制を整えた先輩は全くの裸でした。生まれたままの姿になった先輩は拳を握りしめて少しだけ震えていました。
「なんだ、恥ずかしいのか?」
「は、はいっ!恥ずかしいです!」
「俺にはいつも見せている格好だろう。後輩たちに見られるのがそんなに気まずいか?」
「はいっ!師範以外の前で裸になるのは初めてなので、恥ずかしいです!」
「ならよく見てもらい、そんな無駄な羞恥心など捨てろ!男なんだから付いてる物が付いていて当たり前だ!恥じることなど何もない!」
「押忍っ!」
一糸まとわぬ姿の先輩はひどく無防備で場違いでしたが、僕や同期たちは彼を笑いませんでした。そもそもそんな雰囲気ではなかったですし、僕たちは心から先輩を尊敬していましたから。僕は多少の罪悪感を感じながらも、普段なら道着から垣間見えるだけの先輩の肉体を上から下まで眺めました。
日ごろから鍛えている上半身は肉付きがよくて、張りのある胸と腹は道場の明りに眩しく照らされていました。土管のようにどっしりとした下腹部から視線を更に下ろすと、男の一番大事な部位がぶらりとぶら下がっていました。先輩のチンチンは思っていたよりも小ぶりでしたが、皮が剥けていて存在感がありました。意外にも陰毛は短く整えられていて、おそらく彼女ができて少々色気づいていたのだと思います。ふぐりは小さく縮こまっていてまるで子供のようでしたが、どっしりと構えた両脚には男らしいすね毛が濃く茂っていました。
素直に菅沼先輩の肉体を美しいと思うと同時に、僕の胸には感じたことのない焦燥感のようなものがこみ上げてきました。
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後編は【2/1】に投稿予定です。ここまで読んでいただきありがとうございました!